ユニリーバがクラウドオンリーに移行:
HCLTechが業界の形勢を一変させるクラウド移行をサポート

所要時間:5分

HCLTechは、ユニリーバがわずか18か月でクラウドオンリー企業へと移行するプロジェクトを支援しました。これは、持続可能なビジネスにおける革新的リーダーになるという同社のビジョンを実現したもので、消費財業界における史上最大規模のクラウド移行となりました。

  • アジャイルなファクトリーベースのクラウド移行を実現

  • 次世代テクノロジーの採用

  • マルチクラウド運用の近代化と成熟化

  • クラウド移行プログラムで160を超えるアプリケーションの移行を実施

クラウド化の道のり

DoveからMarmite、Hellmann'sそしてBen & Jerry'sまで、ユニリーバのブランドを1つも使ったことがない人を見つけることは難しいでしょう。400を超える同社のブランドは、世界190か国で34億人に利用されており、全体の年間売上高は600億ユーロ を超えています。ロンドンに本社、中国、インド、米国に研究開発拠点を擁し、15万人近くの従業員を雇用するユニリーバは、消費財業界における巨大企業です。

ユニリーバでは、持続可能なビジネスにおけるグローバルリーダーとなって社会に対する存在意義を明確化するとともに、将来にわたって持続可能なビジネスモデルが優れた業績をもたらすことを実証するという、未来志向のビジョンを掲げています。その一環として同社は、サプライチェーン全体と製品の市場投入戦略全般において、エッジ・ツー・エッジの体験を生み出すことを目指しています。テクノロジーは、こうした変革を可能にする鍵となります。セキュアで復元力のあるデータ主導型の企業として、ユニリーバが今後数年間にわたり成長を促進するために掲げた中核的な目標の中でも、大胆かつ野心的なものが、2023年までにクラウドオンリー企業になるというものでした。このクラウドオンリー戦略によりユニリーバでは、俊敏性の向上、セキュリティの強化、簡素化したプロセスによる無駄の排除、ユーザーエクスペリエンスの向上、そして何よりも二酸化炭素排出量を削減することを可能にしました。
これには、事業の中断を最小限に抑えながら、レガシーITシステムをホスティングしているオンプレミスのデータセンターから、わずか18か月で脱却するという重要な課題に対処する必要がありました。

パートナーシップ

HCLTechはこの役割を担うため、ユニリーバや関連パートナーと緊密に連携し、クラウド移行プログラムを計画、設計、実施しました。

新しい持続可能な働き方の提供を目指して、HCLTechはGoogle Cloud Platform (GCP)への移行を主導して実行するとともに、ユニリーバのマルチクラウド戦略の一環において重要となるMicrosoft Azure への移行もサポートしました。

顧客サービスを向上させながら、製品の市場投入を迅速化する効果的な変革を実現するため、HCLTech では、ユニリーバの目的に合わせてカスタムメイドのクラウドソリューションを構築しました。これには、HCLTechの革新的なCloudSMARTフレームワークとソリューションに沿って、クラウドサービス・プロバイダーがもたらす利点を活用することも含まれていました。

このパートナーシップで達成したこと:

  • インテリジェントなリホスト、設計パターンによるセキュリティ、クラウドアーキテクチャ・フレームワークを活用し、環境に対するセキュリティと標準化を大幅に改善
  • ワークロードの設計、プロビジョニング、移行、廃止を含む、アジャイルなファクトリーベースのクラウド移行を実現
  • Infrastructure-as-Code(IaC)、Policy-as-Codeなどを含む幅広い先進的なテクノロジーを組み込んだ移行と配置のアプローチにより、シームレスかつ効率的でセキュアな移行を実現
  • データベースとソフトウェアライセンスの統合と合理化により、大幅なコスト最適化を実現
  • クラウド対応プロセスの改善とインテリジェントな自動化を通じて、マルチクラウド運用の近代化と成熟化を実現

トランスフォーメーション

業界を代表する規模のクラウド移行の結果、ユニリーバは次世代テクノロジーの採用による新たな機会の創出と、組織全体でイノベーションを推進できる環境を実現しました。

全体として、このクラウド移行プログラムでは、重大なインシデント発生や事業運営の中断も一切なく、わずか18か月で160を超えるアプリケーションの移行が実施されました。

重要なアプリケーションの移行と、使用率の低いワークロードの廃止や統合の結果、運用効率は向上し、大幅なコスト削減と、将来的な近代化に対応したダイナミックで未来志向の環境が実現されました。

最終的に、クラウドオンリー企業となることで、ユニリーバはビジネス全体で新たなイノベーションを促進するとともに、データ主導で市場の需要にリアルタイムで対応できるようになり、競争力を高めることに成功しました。

当社では、より高速で、より拡張性に優れたオンデマンド型コンピューティングの即効性をすでに実感しています。しかし、クラウドでの運用の効果は、効率的な IT と大幅なスピードアップを可能にするだけではありません。クラウドは、新しい、将来に対応した、顧客中心型のクラウド運用モデルの導入を可能にする手段であると同時に、最新のテクノロジートレンドに対する従業員のスキルアップも必要となります。両者の組み合わせこそが、真に競争優位性を生み出し、ビジネスに価値をもたらしてくれると考えています。

Phil Parr

Phil Parr

Director - Cloud Platform Services
Uniliever